クワガタが羽化すると、思わず手に取って観察したくなります。
「マクロレンズで撮影したい!」
「SNSに写真を載せたい!」
そんな気持ちになるのは、飼育している人なら誰もが経験することでしょう。
しかし、羽化したばかりのクワガタは、見た目は成虫でもまだ完全な成虫ではありません。
今回は、羽化直後のクワガタを触らない方がよい理由について解説します。
羽化したばかりのクワガタは完成しているの?
結論から言うと、まだ完成していません。
羽化した直後は、外骨格が柔らかく、体内では硬化が進んでいる最中です。
最初は赤褐色だった上翅(はね)も、時間の経過とともに濃い色へ変化し、体全体も硬く丈夫になります。
この成熟期間は種類や温度によって異なりますが、数週間ほどかかることも珍しくありません。
羽化直後に触るとどんなリスクがあるの?
羽化したばかりのクワガタは非常にデリケートです。
無理に取り出したり手に乗せたりすると、
- 落下して脚を傷める
- フセツ(足先)が欠ける
- 大アゴに負担がかかる
- 暴れて体を傷付ける
などのトラブルが起こる可能性があります。
せっかく無事に羽化した個体を、人が触ることで傷つけてしまうのは避けたいところです。
マクロ撮影はいつするのがおすすめ?
写真好きなら、羽化した姿をすぐ撮影したくなるものです。
しかし、最も美しい姿を撮影できるのは羽化直後ではありません。
体が完全に硬化すると、
- 深みのある黒い体色
- 美しい光沢
- 引き締まった体つき
になり、写真映えも格段に良くなります。
焦って撮るよりも、成熟を待った方が魅力的な一枚を撮影できます。
後食が始まるまでは見守るのがベスト
羽化後しばらくすると、「後食」と呼ばれるエサを食べ始める時期が訪れます。
この頃には体も十分に硬くなり、活動も安定しています。
撮影やハンドリングを楽しむなら、このタイミングがおすすめです。
それまではケースを静かな場所に置き、できるだけ刺激を与えず見守りましょう。
「育てる時間」と「撮る時間」を分けることが大切
クワガタ飼育では、羽化はゴールではなく新たなスタートです。
羽化直後は「育てる時間」。
成熟し、後食が始まってからが「撮る時間」です。
少しだけ我慢することで、より健康で美しい姿を長く楽しむことができます。
お気に入りの個体だからこそ、最高のコンディションになってから撮影する。
その待つ時間も、クワガタ飼育の楽しみの一つなのです。